工事中につきご迷惑をおかけします（春日大社）
物欲しげな視線の鹿
工事中につきご迷惑をおかけします（南大門）
ここは工事中じゃなかった大仏殿
二月堂
九時過ぎ、りねさんとチャミーを連れて家を出る。タクシーでJR高槻駅まで。
東海道線に乗って京都駅まで行って、ここで近鉄に乗り換え。十時発の特急で奈良へ、乗車時間は34分。
駅のコインロッカーに荷物を預け、まずは『猿沢の池』へ。一休みしてから西へ歩き、一の鳥居から奈良公園に入った。
チャミーのリードを持って春日大社表参道をずっと歩いていく。平日のせいか人の姿は少ない。鹿の方が多いくらいだ。神苑前の『春日荷茶屋』でお茶を飲んで一休み、さらに参道を進んで『水谷茶屋』へ。ここのとろろそば（私は冷・りねさんは温）で昼食を食べる。ふすまの向こうからここで飼っているらしい犬の声がしていて、チャミーは落ち着かなかった（会計の時にちらっと見たが、ロングコートチワワっぽかった）。
さらに歩いて『春日大社』へ到着。しかし工事中であり、眺めは今ひとつだった。その後は公園内をぶらぶらしながら、『東大寺』の南大門へ到着。しかしここも工事中。修学旅行中らしい小学生の群れをかき分けながら大仏殿へ進む。中に入って大仏を見学。大仏を見るのは中学校の遠足以来だ。
それからさらに奥へ進み、二月堂と三月堂も見学。これで本日の予定は終了である。大仏池の脇を通って大通りに出て、バスに乗って近鉄奈良駅まで戻る。コインロッカーに入れた荷物を出し、ここからはタクシーで今日泊まる予定の『ホテルニューわかさ』へ。
四階建ての小さめのホテル。チャミーも泊まれるホテルである。ちなみにチャミーの宿泊料金は2100円。夕食は部屋で、京風懐石料理。これはけっこう美味しかった。夕食後は貸し切りの展望ジャグジーバスに入り、早めに就寝した。
工事中につきご迷惑をおかけします（高松塚古墳）
猿石 その１
猿石 その２
鬼の雪隠
鬼の俎
亀石というより蛙石
酒船石上のチャミー
酒船石遺跡（亀形石造物）
石舞台（外）
石舞台（内）
飛鳥の風景
朝食は和食、これも部屋で食べる。九時過ぎにホテルをチェックアウトし、タクシーで近鉄奈良駅へ。
近鉄特急に乗って飛鳥へ。直通の電車はなく、途中の大和西大寺駅と橿原神宮前駅で二回乗換が必要だったが、それでも一時間弱で飛鳥駅に着いた。ちなみに、自治体の名称は『明日香村』だが、地域の名称は『飛鳥』である。
駅前のコインロッカーに荷物を預け、レンタサイクルを借りる。レンタサイクル屋は何軒かあったが、村内数ヶ所に営業所があり乗り捨てが可能な『明日香レンタサイクル』にした。
後部の幼児用椅子にチャミーのキャリーバッグを乗せ、自転車を走らせる。まずは、駅のすぐ近くの『岩屋山古墳』へ。小さな古墳だが、玄室内に自由に入れるのでいちおう見ておくことにした。
引き返して駅から西に走り、ちょっとした丘を越えて、飛鳥歴史公園・高松塚周辺地区の駐輪場へ自転車を停める。芝生広場でチャミーを散歩させつつ、『高松塚古墳』へ。高松塚壁画館で壁画のレプリカを見学し、古墳まで丘を上がっていく。古墳自体は壁画保護のため封印されていて見学できない。なぜかここも墳丘修復工事中だった。
周囲は芝生の公園になっていたので、チャミーを歩かせる。小高い丘の上に展望台があり（あまり眺めはよくなかったが）、人影がなかったのでチャミーを少し走らせた。
次は『猿石』。四体の石造物だが、本当に猿を象った物なのかは不明である。
吉備姫檜隈陵の敷地内に置かれていて、「立入禁止 宮内庁」の看板が立っている。仕方がないので柵の間から手を伸ばして写真だけ撮っておいた。ついでに隣にある檜隈坂合陵（欽明天皇陵）も柵の外から見学。
畑の中の道を自転車を走らせ、『鬼の雪隠・鬼の俎』へ。これはもともと一つの遺跡（古墳）で、俎が玄室の床、雪隠が玄室の天井と壁だったらしい。地震か土砂崩れかで天井と壁が下に落ち、ひっくり返って雪隠になったというわけだ。
ここも「立入禁止 宮内庁」の看板が立っているが、猿石とは違って管理事務所もなく、柵もかなり杜撰で簡単に侵入できそうである。このあたりから、修学旅行か遠足の小中学生の団体・爺さん婆さんの団体とやたらと遭遇するようになる。
さらに自転車を走らせて『亀石』へ到着。亀というより蛙に見えるが、左右両端を切り落とした跡があり、昔はもっと亀に似ていたのかもしれない。この亀石は少しずつ回転しており、今は南西を向いているが、これが西を向いたときに飛鳥は泥の海の中に沈むという伝説があるそうだ。
亀石の近くの喫茶店で昼食。私はカレーライス、りねさんはトーストを食べた。
再び自転車に乗って、今度は『酒船石』。これは山の中の、昔から知られている方の酒船石である。ちょっと階段を登っていかなければならないので、りねさんはパス。チャミーだけ連れて登っていった。ここは立入禁止ではないので、せっかくだからチャミーを乗せてみた。
これも用途不明の石造物だが、最近では「宮殿に水を流すための物」という説が有力らしい。手塚治虫の『三つ目がとおる』では、写楽保介がこの上で毒薬を調合していたが……。
続いて、すぐ近くにあるもう一つの酒船石、2000年に発見された『酒船石遺跡』へ。ここは有料のエリアだということでチャミーはキャリーバッグに入れておいたのだが、チャミーの声を聞いた料金所のおばちゃんが「出してあげればいいのに」と言ってくれたので、お言葉に甘えて歩かせた。
そして『石舞台』へ。ここの営業所でレンタサイクルを乗り捨てた。
まずは有料エリアに入って石舞台を見学、その後は周囲の芝生エリアでのんびりする。チャミーも少し走ることができた。
タクシーで飛鳥駅まで戻り、駅前の売店でおみやげを物色。そして近鉄特急で京都まで戻る。
高槻まで帰ってきて、西武高槻五階の『千房』で夕食を食べて帰宅した。
今回、時間が足りなくて行けなかったところ、益田の岩船・水落遺跡・文武天皇陵・天武持統天皇陵・甘樫丘。奈良県立万葉文化館や飛鳥資料館といった展示施設、橘寺・岡寺・飛鳥寺・飛鳥坐神社といった社寺もすべてすっ飛ばしてしまった。またいつか行こう。