11月30日(火) 捜索願
実は昨夜十一時前、まだ会社にいる同僚から携帯に電話がかかってきたのだ。「後輩Aの家から『まだ帰ってきていない』と問い合わせがあったのだけど、ひょっとしてまだ客先にいるんですか?」とのことである。もちろん私はとっくの昔に帰宅していてくつろいでいるところだ。後輩Aとは午後七時ころ梅田で別れ、私はJR、後輩Aは阪急で帰った……はずである。と答えて電話を切った。ううむ、どこで道草を食っているのやら。と、昨夜は思っていたのだが……。
今朝出社したら、案の定後輩Aはいつものようにデスクに座っている。ほら、別に気にすることもなかったやんかと考えたが、周囲の人に話を聞くとえらくおおごとになっていたようだ。
七時に梅田で別れたにしては帰りが遅すぎる、ということで(後輩Aの家族が)心配してあちこちに問い合わせる、課長が出張で留守だったので部長まで引っぱり出す、失踪か事故にでも遭ったのかと警察に捜索願を出す寸前までいっていたようである。結局終電間際で後輩Aが帰ってきたために出さずにすんだのだが、あと十分遅ければ出していただろう、とのことだ。ううむ。
まあ、いい年した大人が十一時まで帰ってこなかったからといってそこまで心配することはないとも思うが、つい最近交通事故に遭ったばかりだからなあ。その気持ちもわからないでもない。とにかく、結局は「笑い話」で終わったのでめでたしめでたしである。それにしても、話題に事欠かないヤツだなあ。
で、後輩Aはいったい何をしていたかというと、ばったり会った同僚と餃子を食べてビールを飲んでいたのであった。餃子は、ちゃんと家に電話してから食べるようにしなさいっ。
11月29日(月) 出張
先週から言っていたとおり、今日は後輩Aとともに客先へ出張である。これはもともと後輩Aの仕事で、私はお目付役……いや、監視役……いや、まあとにかく何か問題があったときにフォローする役目である。問題がなければただ見ているだけで出番はない。問題なければいいな。
と思いつつ、朝、後輩Aおよび営業担当者と大阪支社で待ち合わせ。営業担当者の運転する車で客先へと向かう。阪神高速に乗り、天保山の大観覧車をながめつつ南下して堺までの道のりだ。
十時半頃に客先に入り、さっそく準備開始。装置のセッティングに手間取って実験を開始したのは昼過ぎだったが、まあこの程度のことは予測の範囲内である。その後も途中で取得するデータの変更などがあったりしたが、それほど大きな問題はなく終了した。私も、二、三アドバイスしただけである。意外と楽な出張だった。いつもこうだといいのに。
営業担当者の車で大阪駅まで送ってもらい、JRで帰宅。
11月28日(日) 未読本
十時過ぎ、朝日新聞の集金のおばさんに起こされる。二度寝するのもなんだし、そのまま起きることにした。
まずは車でダイエーへ向かい、例によってお好み焼き&焼きそばのセットで朝食兼昼食。そののち酒食材等を買い込む。久しぶりにカレーチャーハンでも作ろうかと思って豚肉を買ってきた。
午後からは溜まっていた未読本を片づけにかかる。机の上には、現在高さ二十センチの山が二つできているのだ。夕方まで読み続けたが、ううむ、減らないなあ。まあ考えてみればいくら未読本があろうともすぐに読みたい本は買った直後に読んでしまうわけで、読む優先順位があまり高くないものが未読本になっているのであった。しかし、もう三年以上未読本の山に入っている本もあるぞ。これなんか、もう一生読まないような気もするが、かといって読まずに既読本の方に移すのも気に入らない。とりあえずこのままにしておこう。
そして今日は「オモテ」を更新。
11月27日(土) 改装中
ゆっくりと眠って、午前十一時に起床。
久しぶりに田村書店に行ってみようと思って、車で出掛ける。高槻市役所の向かい、国道171号線沿いにある大型書店で、王将・吉野家・ザめしやと同じ敷地内にある。駐車場が広いので車で行くのに便利なのだ。
などと状況を説明しつつ車を走らせて駐車場に入ると、いつもより車が少ないような気がする。土曜日のこの時間帯はもっと混んでいたはずなのに。と思って車の窓から見ると、なんと田村書店は改装中だった。がーん。中は段ボール箱が山積みになっていて、つなぎを着た人が数人、何やら作業をしている。貼り紙を見ると、十二月上旬に新装開店らしい。仕方なくすごすごと車を回して帰途についた。
いったん家に車を置いてから、今度は徒歩で駅前の書店へ。ここで諸星大二郎の新刊を購入し、ついでにタコ焼きを買って帰宅。その後は掃除や洗濯などをして過ごした。
今日買った本:
『西遊妖猿伝』14巻・紅孩児之巻(諸星大二郎、潮出版社)
11月26日(金) 避難訓練
今日は毎年恒例の、避難訓練だったのだ。
昼過ぎ、喫煙室で煙草を吸っていると非常ベルが鳴った。そして、ただいま3号館3階で火災報知器が作動しました云々、と館内放送が入る。ええと、3号館3階ってここだよな。ひょっとすると火元はこの喫煙室か? やばい、と思って、いや別にやばくはないのだが急いで火を消してデスクへ戻る。屋外へ避難するのだから、上着を着て行かねば。
デスクに戻ると、再び館内放送。3号館3階で発生した訓練火災は初期消火に失敗しました総員避難してください、である。みんなでぞろぞろと階段を降り、正門前の駐車場に集合。駐車場には社員の通勤用の車が止まったままである。ここが今年の避難訓練の違うところだ。
実は、去年までは「避難訓練の日は車での通勤は自粛ください」とのお達しが出ていたのだ。さらに「来客の予定はなるべくこの日を避けてください」とのお達しも。まあ確かに、駐車場が車でいっぱいなら集合や点呼もやりにくいだろう。来客を避難訓練に参加させるのも申し訳ないだろう。しかし、普段は車でいっぱいだし来客もいるのだ。そんな時に火事は襲ってくるのだ。訓練のためにあらかじめ楽な設定を作っても仕方ないだろう。訓練というのは、普段と同じ状況でおこなわなければ意味がないのでは? ……ということを、昔からずっと私は言ってきたのである。
まあ、私の主張を受け入れたわけでもないだろうが、今年は駐車場に車を置いたままの訓練である。来客にもちゃんと訓練に参加してもらっている。実際にやってみてわかったのだが、たとえ満車でも駐車場にはけっこうスペースがあるものだ。集合や点呼にも、特に支障はなかった。
点呼終了後、総務の防火管理者よりひとこと、さらに市の消防署長のお話なども聞いて避難訓練は無事終了した。
そういえば何年か前には、逃げ遅れたという設定の社員を屋上に配置し、それをはしご車で救出するというイベントがあったのだが、最近は見てないなあ。もう一度見たいのになあ。
11月25日(木) 集中豪雨
今日は何事もなく平穏な一日……と思っていたのだが、帰宅時に集中豪雨に遭ってしまった。
電車を降りたときにぽつぽつと降り始めていた。そして、ちょっと駅前の本屋に寄っている間に滝のような土砂降りである。いつも鞄に入れている小さな折り畳みの傘をさす。しかしこれが、大して役に立たないのだ。いちおう上半身はカバーできるのだが下半身は膝まで濡れてしまう。降った雨が道路のアスファルトで跳ね返って襲ってくるのだなあ。それほど雨の勢いが強いのだ。
こういう雨って家に帰ったとたんにやんだりするんだよなあ、などと考えながら歩いていると、玄関の前まで来たらホントに小降りになってきた。結局、集中豪雨は十分もなかったわけか。ううむ、あと一本早い電車か遅い電車に乗っていればこうまで濡れずにすんだのに、と思いつつズボンを干すのだった。
今日買った本:
『雲竜奔馬』2巻(みなもと太郎、潮出版社)
11月24日(水) 一人立ち
朝から昼にかけて雨。その後もずっと曇ったままで、帰宅時もまだ道路に水たまりがあった。
午前中は、後輩A関連の会議。ここでまた急遽出張の予定が入ってしまったのだ。来週の月曜日、堺の客先へ、後輩Aとともに、である。いや、「ともに」というより、本来は後輩Aの業務なのだが。
前にも同じことがあったのだが、今回も課長の言い分は同じである。何かあったとき後輩A一人じゃ心許ないからついて行ってくれ、だ。ううむ、そういうことをしているからなかなか一人立ちできないんだよなあ。とは言え、私も心配なことは確かなので結局ついて行くことにした。いかんなあ。せめて、後輩Aを前面に押し出して、私はなるべく電柱の影から見ているだけにしよう。
午後はひたすらデスクワーク。パソコンのディスプレイを見続けてちょっと疲れたので定時早々に帰宅した。
11月23日(火) 野菜炒め
いつもどおりの時間に起きようかと思って目覚まし時計をかけていたのだが、何も予定がないとなかなか起きられないもので二度寝をしてしまい結局十時。
雨が降りそうだったので早めに買い物へ行っておこうと車でダイエーへ。トイレットペーパーとシャンプーと、この前のキャベツ・タマネギ・ピーマンが残っていたので野菜炒めでも作ろうかと思って牛肉だけ買ってくる。帰ってくるとポストに昨日書いたセブンイレブンの新装開店案内チラシが入っていた。
昼からは『ABC漫才パレード』を見ながら(午後二時から六時までの四時間もある)久しぶりにバスルームの掃除。
夕食は野菜炒めを食べ、綺麗になった風呂に入ってビールなどちょいと飲みつつのんびりしていた。
11月22日(月) 開店
家から駅へ向かう道の途中で、数ヶ月前からマンション新築の工事をやっていた。建物はすでに先週完成し、ベランダから『入居者募集中!』などという垂れ幕が下がっているのを通勤のたびに見ていたのだ。
このマンション、一階部分はテナントになっているのだが、昨日までは、いや、今朝までは空だった。ところが今日帰宅時に通ると、セブンイレブンになっていたのである。内装も完成し客も入っているのですでに営業しているようだ。一日にして完成するとは、やるなセブンイレブン。
しかし、ずいぶん近くにコンビニができたものだ。駅から家への道の途中にはローソンもあるのだが、これはホントに駅の近くで、家から歩けば往復十分くらいかかる。新しくできたセブンイレブンなら、往復で五分もかからないだろう。便利になったものである。
とはいえ、コンビニを利用する機会などせいぜい月に二、三回なのだが。まあそれでも、遠いよりは近い方がいいやね。
それにしても……ここ、マンションが建つ前は何があったっけ? あああ、すでに記憶があいまいである。
11月21日(日) いつもの日曜日
起床は例によって十一時前。
ダイエーへは昨日行ったので、今日は電車で梅田へ出ることにした。まあ、梅田へ出たとしても行くところはだいたい決まっていて、本屋と電器屋とCD屋くらいである。先日新井素子のエッセイを買ったのだが、そういえば小説はともかくエッセイはあまり読んでいなかったなあと思って今日も一冊買い足す。ううむ、エッセイも意外と多そうだなあ。
551蓬莱の豚まんを帰宅。そろそろ豚まんが恋しい季節になってきた。
そして今日は「オモテ」を更新。
今日買った本:
『空想科学大戦2』(柳田理科雄&筆吉純一郎、メディアファクトリー)
『とり散らかしておりますが』(新井素子、講談社文庫)
11月20日(土) いつもの土曜日
十一時前に起床、久しぶりにゆっくりと寝た。
例によって車でダイエーへ行き、まずはお好み焼きと焼きそばのセットで昼食。その後本屋を物色し(収穫なし)酒と食材を購入。鶏肉とキャベツとタマネギとピーマンを買ってきて、今日は久しぶりにオイスターソース炒めでも作ってみよう。
帰宅してからは『上方漫才王国秋のスペシャル』を見て、掃除と洗濯をして、さらに京極夏彦などを読みつつのんびりと過ごす、いつもの土曜日だった。
11月19日(金) 予行演習
12月15日の横浜出張、これはユーザーを集めて技術セミナーをおこなうのだが、講師は後輩Aに任せて私は後ろの方で「見てるだけ」の予定である。とはいえ、いきなりぶっつけ本番では不安なので話す内容や資料等のチェックをするため予行演習をすることになった。今日の九時半開始である。
ちゃんと九時半に間に合うように出社し、デスクでメールなどチェックしつつ待っていたのだが、開始時刻を過ぎても一向に始まる気配がない。九時四十分を過ぎたころに後輩Aに声をかけると、「え? 十時からじゃなかったですか?」との答。おいおい、自分で九時半と案内を出していただろうが。いきなりこれである。不安だなあ。
などと思いつつも演習開始。聞き手は私と課長の二人である。先輩Cも参加するはずだったのだが、仕事の都合で出られなくなったのだ。
後輩Aの話す内容を聞き、いろいろとツッコミ……じゃなくてアドバイスをする。セミナーの時間は一時間から一時間半くらいだから、予行演習も午前中には終わるだろうと思ったのだが、それはちょっと甘かった。いちいち話を止めて、話の内容やら話し方やら資料の書き方やら、どうすればいいか考えながら進めていたので午前中に半分しか進まなかった。午後からもさらに演習は続き、結局終わったのは四時。ふう、疲れた。
しかし、苦労した甲斐があって、完成度はかなり高くなったようだ。答えられないような質問が出ても、後ろに私が控えているからまあ大丈夫だろう。
だが、課長からは釘を刺されてしまった。「後輩Aが間違ったことを喋ってしまっても、その場で指摘訂正などしないように」。うっ、確かについつい訂正したくなるからなあ。注意せねば。
11月18日(木) 続・熱交換機
昨日から探していた熱交換機の仕様書、後輩Bに聞いても知らないとの答だったので、仕方ないもう一度実験室を調べてみるか捜査の基本は現場からと言うからなあ、と思って探してみたら、これが見つかったのだった。
仕様書があったのは、部品やらサンプルやらがごたごたと詰め込まれている箱の一番下。実はこの箱の中は昨日も探しているのだが、部品などが詰め込まれている箱だけに紙の仕様書が入っているとは思えなくて上の方をちょっと引っかき回しただけだったのだ。先入観は禁物である。
そうそう、「木を隠すなら森の中」とか「手紙を隠すなら手紙差しの中」とかいう言葉はよく聞くが、「一番見つかりにくい隠し場所は『一度探したけれど見つからなかった場所』である」というのも聞いたことがあるなあ。うーむ、『刑事コロンボ』だったっけ?
しかし、こんなところに仕様書を入れた犯人は誰だ? やっぱり私か? ぐすん。
あああ、こんなことで二日も使ってしまってっ。
11月17日(水) 熱交換機
気温は昨日と同じくらいか。でも風がないのであまり寒くない。
ちょいと事情があって、今日は熱交換機の仕様書などを探していたのである。
熱交換機とは何か。熱を交換する機械である。説明になってないって。ええとつまり、まず鉄製の薄っぺらい容器が熱湯で満たされていると思いねえ。そしてその容器の中をパイプがうねうねと曲がりくねって走っていると思いねえ。このパイプの中を牛乳なんかが流れるわけだ。するとあら不思議、たちまちのうちにその牛乳は高熱殺菌されるってえあんばいよ。そんな機械である。
いや、私の会社が牛乳を作っているわけではない。作っているのは、この機械の温度やら流量やらスイッチやらバルブやらを制御する機器である。それのテスト用として熱交換機を買ってきて設置してあるのだ。昔は私もこれを使っていろいろと遊んで……いやテストをしていたのだが、今はもっぱら若い者に任せっきりである。ううむしかし、急に仕様書を探せと言われてもなあ。電源容量やら配管やらを知りたいという話なのだが、そもそも仕様書なんて見たことないぞ。って、それでよく今まで動かせていたものだ。
で、鞄の中も机の下も探したけれど見つからないのだ。まだまだ探す気はないので、後輩Bが帰ってくるのを待とう。私の記憶が確かなら、この熱交換機を最後に使ったのは後輩Bで、仕様書を持っている可能性が(わずかながら)ある。今日は出張で留守なので明日聞いてみよう。
11月16日(火) 木枯らし
朝、出勤時はそれほど寒くはなかったのだが、昼になってもほとんど気温が上がらず、いやむしろ下がっているのではないのかと思うほどだ。そんな今日は木枯らし1号が吹いた。
デスク周辺は暖房が入っているのか暖かいから上着を脱いでいるのだが、一歩廊下へ出ると急に寒くなる。喫煙室も、今日はさすがに窓が閉まっていた。
帰り道はさらに寒い。上着が薄手のジャケット一枚ではつらいなあ。明日はもうちょっと厚めのものを着ていこう。
そろそろこたつも出した方がいいかなあ。いや、こたつ自体は一年中出ているのだが、こたつ布団を出してコードを繋がねばただのテーブルなのだ。このまま寒さが続くようなら、週末あたりに出そう。
そして今日は「オモテ」を更新。
11月15日(月) 雨漏り
朝は曇り、そして昼前から雨。
昼過ぎ、喫煙室へ向かう廊下を歩いていると、真ん中にポリバケツが置いてあった。邪魔だなあと思いつつ、あまり気にせずに通り過ぎたのだが、戻るときに再び通ると今度は周囲に数人が集まって床に紙コップなどを並べている。雨漏りだったのか。そういえば、ここは最上階の三階だ。
しかし、まさか雨漏りするとは思わなかったなあ。十年以上ここで働いているが、もちろん見たのは初めてである。いちおう鉄筋コンクリート造りのはずなのだが。
その後も何度か喫煙室へ往復したが、そのたびに紙コップは増えていった。夕方になってからようやく総務の担当者が登場し、脚立に上り天井のパネルをはずして天井裏を確認していた。ううむ、屋根のどこかから雨が侵入し、流れてきてたまたまここから漏水した、ということか。
その後、喫煙室で煙草を吸っていると、天井に取り付けられた空気清浄機がパチパチと妙な音をたてた。ううむ、まさかここにも雨が侵入してショートでもしているんじゃないだろうな。びくびく。逃げよう。
というわけで定時早々に帰宅。まだ雨は降っていた。
今日買った本:
『百器徒然袋−雨』(京極夏彦、講談社ノベルス)
『百鬼解読』(多田克己、講談社ノベルス)
『ネヌウェンラーの密室』(小森健太朗、講談社文庫)
『近頃、気になりません?』(新井素子、講談社文庫)
11月14日(日) 井の頭公園
今日も引き続き東京。
ロールパン2個を持って中央線に乗り吉祥寺へ到着。井の頭公園の自然文化園に入る。ここは動物園になっていて、ゾウやワラビー、リス、モルモット等がいるのだ。二日連続で動物園に来ているような気がするが、まあよしとしよう。
歩いていくと、池でハクチョウやコクチョウが泳いでいた。近寄ってきたので先ほどのパンをやってみることにする。餌をやっていいのかどうかよくわからなかったので、こっそりと。パンをちぎって手のひらに乗せて差し出すと、寄ってきてバクッと食べていくのだ。大丈夫、こう見えても私は長崎バイオパークで身長1.5メートルの巨鳥エミューにこの手で餌をやった男、たかがハクチョウごときが怖いはずはない。びくびく。
さらにあちこちを回ってコイやアライグマにもこっそりとパンを投げてやり、サル山のサルたちを見てふっここのサルたちはまだまだだなあと優越感に浸り……というのは昨日もやったので省略して、吉祥寺駅前の伊勢丹八階にある『歌行灯』の野菜煮込みうどんで昼食。ちょっと西へ歩いて駄菓子屋『静や』で懐かしのお菓子をいろいろと買い込んでから巣鴨へ移動。
巣鴨のとげ抜き地蔵へ向かう道はやたらと混雑していた。さすがは「おばあちゃんの原宿」と呼ばれるだけのことはある、おばあちゃんばっかりだ。ここに来れば私もまだまだ若いぞ、ふふふ。抹茶ソフトクリームを食べて名物塩大福を購入。そこからちょっと歩いて、かなり歩いて、だいぶ歩いて六義園へ。ここは井の頭公園とはちょっと違い、わびさび感の漂う落ち着いた雰囲気の公園である。先ほどのパンがまだ残っていたので池でコイとカモに投げてやる。日頃あまり餌をもらっていないのか、コイとカモが投げたパンに殺到し奪い合いをするのが面白い。
パンもなくなったし日も落ちてきたので今日はここまでとし、駒込から山手線で東京駅へ移動、新幹線で帰阪した。
11月13日(土) 上野動物園
新幹線に乗って、昼前に東京に到着した。
京浜東北線の快速に乗り上野まで行き、まずは昼食である。駅近くの『いろは寿司』(回らない寿司屋)で握り一個百円のサービスをやっていたのでここに入る。しじみの味噌汁が美味しかった。
腹ごしらえを済ませてから上野動物園へ。パンダをながめて日中友好の歴史に思いを馳せ、ゾウが自分のフンの入ったちりとりを運ばされているのを見て感心し、サル山のサルたちを見てふっここのサルたちはまだまだだなあと優越感に浸り、お尻を向けて羽根を広げるクジャクを見てこっち向かんかい俺たちは客だぞ客とツッコミを入れ、トラがガラスにひっかけたオシッコに驚かされ、退屈そうに寝転がるゴリラを見てううむここの暮らしもけっこう大変なんだなあと思い、仲むつまじそうにたわむれるプレーリードッグを見てふんっそんなもの全然うらやましくないぞっと思い、水中を泳いでときおり岩肌に背中をこすりつけるシロクマを飽きもせずにながめ、ヤギやヒツジの背中を撫でてみたけど意外と毛が硬くて手触りがよくないのでがっかりし、オオサンショウウオを見てどっちが頭なんだろうと悩み、木の上でとぐろを巻いて眠るミドリニシキヘビに驚き、片足をあげて立つフラミンゴを見て「フラミンゴの左足の法則」を思いだした。他にもいろいろといたのだがとても全部は書ききれないのでこれくらいにして上野動物園を出た。
しばらく休憩してから再び駅前へ。上野アブアブ七階の『イタリアントマト』でケーキを買ってから『叙々苑』で夕食。焼肉食べてパワー全開である、むふふ。
とまあ、そんなところで。
11月12日(金) テレビ会議
朝から雨。かなり強く降っていたが、昼過ぎ、午後三時頃にはあがった。しかし空はどんよりとした曇りのままである。
午後からは会議。デスク近くの会議室が予約でいっぱいだったので、かなり遠くの会議室まで遠征したのだが、そこにはテレビ会議システムがあった。
窓際には30インチほどのモニター、それがパソコンに繋がっていて、そのパソコンの脇にはマイクとテレビカメラがある。壁に、大阪支社・熊本研究所・武雄工場のIPアドレスを書いた紙が貼ってあったところを見ると、一般のインターネット回線(?)を使って通信するのだろうか。そんなので、ちゃんと画像が表示できるのだろうか。妙にかくかくとした動きになるんじゃないだろうなあ。うちの事業部にもこんなのあったら楽しいかも。ちょっと試してみようか。ああでも、使い方がわからないや。しくしく。などと、会議そっちのけで盛り上がる。
そして今日は定時で帰宅。明日に備えて早めに寝よう。
今日買った本:
『豹頭将軍の帰還』グイン・サーガ68巻(栗本薫、ハヤカワ文庫)
11月11日(木) すれ違う人
駅から会社へ向かう道で、ほとんど毎日すれ違う人がいる。
ポロシャツにジーパンというラフな格好で鞄を持った三十歳前後の男性である。私とすれ違うということは、これから駅へ向かうのだろうか。私もたいがい出勤は遅いが、この人はさらに遅いなあ、などと思いながらすれ違っていくのだ。
仕事の方は一日中デスクワーク。12月15日に横浜出張の話などが入ってきたりしたが、その他は特に事件もなく平穏な一日だった。
会社から駅へと向かう道、ここでもすれ違う人がいる。
退勤時間はまちまちなので毎日すれ違うわけではないが、まあ月に二、三回程度だろうか。今日はその人とすれ違った。電動車椅子に乗った二十代半ばの男性である。きちんとスーツを着てネクタイをしめているところを見ると、やはり会社帰りのようだ。その人が今日は、膝掛けをしていた。
ううむ、寒くなってきたからなあ。やはり座ったままだと余計に寒く感じるのだろう。歩いていればそれほどでもないのだが。って、そもそも膝掛けしてたら歩かれへんやん。
……などとくだらないことを考えつつ、『王将』で酢豚定食を食べて帰宅。
今日買った本:
『学校怪談』13巻(高橋葉介、秋田書店)
11月10日(水) 小鉢
ラーメン屋で夕食を食べていると、隣のテーブルに学生風の三人が座った。男性二人女性一人である。
その会話を聞くとはなしに聞いていると、「看護」とか「解剖」とか「実習」とかいう単語が飛び交っている。そういえば近くに医大があったなあ。そこの学生か。
すると、女性がメニューを指さして「これ何て読むの?」と聞いた。しかし聞かれた二人の男性もわからないらしく、「さあ?」と言って笑うばかり。メニューにそんなむずかしい漢字があったかなあと思ってそちらを見ると、そこには「小鉢」という文字が。ううむ、これが読めないのか。ひょっとして、これが今話題の「分数の計算ができない大学生」ってやつかも。
しかし、小鉢って手術のときに使わないか? ……使わないか。
帰宅するとNetworkSolutionsからメールが届いていた。英語なのでよくわからないが、どうやら「金払え」と言っているようだ。potalaka.comドメインの登録更新料、1年分で35ドルである。さっそくクレジットカードで支払いの手続きをする。
そうか、potalaka.comも、もう四年目か。
11月9日(火) 自動販売機
今日は一日中デスクワーク。特に事件が起きるわけでもなく後輩Aに悩まされるわけでもなく平穏な一日だった。
喫煙室の入り口の前には自動販売機があり、煙草を吸っているとガラスを通して見えるのだが、だいたい毎日三時過ぎ頃にコカコーラのツナギを着たにいちゃんが商品の補充にやってくる。まあ、にいちゃんじゃないときもあるが。
その補充作業をながめていると、いろいろと発見があってなかなか面白いのだ。内部には上の方に小さな蛍光灯があって、前面扉を開けると点灯するようになっている、とか。これはおそらく、夜間屋外で補充作業をするためのものだろう。中にはシャワーのようなエアブラシのようなものが備え付けられていて、この空気噴射で内部を清掃しているのだ、とか。扉の裏には紙が沢山貼ってあり、ここに操作方法が書いてあるのだ、とか。そんなことをながめていると、ついつい喫煙室に長居をしてしまうのだ。
しかし、考えてみれば私はこの自動販売機を金を払って利用したことがない。あ、いや、硬貨に針金をつけておいて後で回収するとか強力な電磁石で誤動作させるとか非合法なことをしているわけではなくて、実はこの自動販売機、ほうじ茶だけは無料なのである。会社が別途金を払っているのかコカコーラ側がサービスでやっているのかはわからないが、無料というのはありがたいことだ。だから私はここではもっぱらほうじ茶だけを飲んでいる。
ただ問題は、このほうじ茶、あまり美味しくないのである。
11月8日(月) 健康診断
年に一度の健康診断の日である。午前十時ころ、食堂前に設置された受付へと向かう。
受付を済ませると、まずはレントゲン撮影である。通用口の脇に止められたレントゲンバス(正式名称は何というのだ?)の中に入って撮影する。これは問題なく終了、というか、その場では結果が出ないのだ。次は検尿、トイレの入り口の前でプラスチックのコップとリトマス試験紙のようなもの(正式名称は何というのだ?)を受け取り、トイレの中で……って、こんなもの描写しても仕方ないなあ。とにかく検尿はすべて正常で問題なし。そして体重測定である。……ううっ、しくしく。
気を取り直して会場を食堂へ移し、視力検査。遮眼スプーン(正式名称は何というのだ?)など使わず、手で片目を隠しておこなうというけっこういいかげんな検査だ。まあ、目はもともと悪いのでこれはこれでよし。次は血圧測定。某社の全自動血圧計で測定した結果、正常だった。その次は血液検査、注射器で血を抜かれた。小さな試験管(正式名称は何というのだ?)三本分も。ううっ、痛いよお。これも結果がわかるのは後日になる。
そして最後は検診。これも特に問題なし。結局、問題なのは体重だけか。って、なんだかそれもイヤだなあ。
しかし、正式名称がわからないものが多すぎるぞ。
というわけで、今日は「オモテ」を更新。
11月7日(日) シェーバー洗浄中
本日も起床は十時。
車でマクドナルドへ行き、朝食兼昼食を食べる。マクドに来るのもずいぶん久しぶりである。
その後、例によって例のごとくダイエー摂津富田店へ……と思ったのだが、昨日も行ったことを思い出し、ちょいと気分を変えるためにダイエー南茨木店まで足を伸ばすことにした。変わってないやんか、と思うかもしれないが、品揃えが微妙に違うのだよ。
酒と食材は昨日買ったので、今日はティッシュペーパーや洗剤等を購入。歯ブラシやカミソリコーナーのあたりをうろうろしていると『シェーバー洗浄中』(小林製薬)という錠剤が目についたので買ってみることにした。
帰宅してから、さっそく『シェーバー洗浄中』を試す。今までは電気シェーバーの刃は付属のブラシで清掃していたのだが、どうも汚れが落ち切らないような気がしていたんだよなあ。で、初めてこれを買ってみた、というわけである。容器に100ccの水を入れ、そこに内刃と外刃さらに『シェーバー洗浄中』の錠剤を入れる。泡がしゅわしゅわと出てきて、いかにも綺麗になりそうな感じである。10分ほどそのままにしてから水洗いして完了である。ぴかぴか。
ううむしかし、こんなに綺麗になるものだとは思わなかった。ほとんんど新品並みだなあ。
その後は久しぶりにバスルームの掃除をして、洗濯とアイロンがけなど。夕食はまたしてもカレーチャーハンだった。
11月6日(土) 散髪
ゆっくりと寝て、十時に起床。
車を出して、まずはガソリンスタンドへ。給油と洗車をしてダイエーへと向かう。
ダイエーの駐車場はかなり空いていた。店内の人影もまばらである。普段の土曜日よりも少ないくらいだ。レジにも半分くらいしか人が並んでいず、レジ打ちの人も手持ちぶさたそうである。ううむ、優勝セールが終わってしまうとこんなものなのか? などと考えつつ、酒と食材を購入した。
いったん家に戻ってから今度は徒歩で外出して理髪店へ。アドバイスに従って「あまり短くなり過ぎないように」してもらったつもりだけど、さてどうだろう?
11月5日(金) 改造
朝方はかなり寒くなってきた。なかなか布団から出る気になれないのだが、そうも言っていられないので気力を振り絞ってなんとか起床。
昼過ぎ、後輩Aが泣きついてきた。今やっている仕事でちょっとした問題があり、その原因追及を独力でやっていたのだが行き詰まってしまって助けを求めてきたのだ。まあ、今回はよくもった方だな。
話を聞き、どうやって検証していけばいいかの方針を教える。検証のためには新たにデータを取らねばならず、そのデータを取るためには検証用プログラムをちょいと改造しなければならない。この改造は後輩Aにはまだ荷が重いので、結局私がやることになった。これくらいは、早くできるようになってくれないとなあ。
で、その後にプログラムの改造。一時間くらいで終わるだろうと思っていたのだが、二時間半かかってしまった。
そして定時後は会議である。しくしく。午後八時までかかってようやく終了し、焼肉定食を食べて帰宅。
11月4日(木) ゴミの日
そう、今日はリサイクルゴミの日だったのだ。
昨日が祝日だったのでついうっかり忘れていたのだが、毎月第一・第三木曜日がリサイクルゴミの日である。……と気がついたのは会社に到着してから。手遅れである。あと二週間待たねばならない。
まあ、生ゴミと違って空き缶空き瓶の類だからにおったりすることはないが、台所が狭くなるなあ。空き缶専用のゴミ箱はすでに八分目まで埋まっているので、二週間待たずにあふれることは確実だろう。そうなると、袋のまま台所の片隅に転がしておかねばならない。
え? せっかくの機会だからビールを控えろって? ……ううむ、努力してみます。
そして今日の夕食は昨日の残りのビーフシチュー。平日の夕食を家で食べるのも久しぶりである。
11月3日(水) ビーフシチュー
だらだらと惰眠をむさぼり、起きたのは十一時。ううっ、世の中には祝日の今日も働いている人がいるというのに。すまんことです。
そして今日は夕食にビーフシチューを作成した。この前作ったカレーと似ているが、まあ余り物の材料を使っているので仕方がない。
牛肉ニンジンタマネギを適当な大きさに切り、油を引いた鍋でよく炒める。そして水を加えてブーケガルニとともに煮込む。ジャガイモは煮崩れしやすいので、もう少しあとで入れるのだ。……って、ううむ、ここまでの過程はカレーとまったく同じだなあ。いっそのことカレーにしたらどうか、という悪魔の誘惑にもなんとか耐え、ジャガイモを入れてルーを溶かし入れ、じっくり煮込んでビーフシチューの完成。うん、美味しい。余った分は明日食べよう。
そして今日は「オモテ」を更新。
11月2日(火) 召集令状
暑くもなく寒くもなく、過ごしやすい一日。天気予報は「晴れ」だったが、実際はほとんど薄曇りだった。
今日は会議が二本。
午前中の会議は、課内の下期テーマと人員配置についての説明。下期に入ってすでに一月も経ってるやんか、というツッコミはともかく、説明を聞いてみると、緊急重大テーマが入って課員のほぼ半分が一つのテーマに投入されることになったようだ。幸い、私はそのメンバーには入っていなかったのだが。納期も厳しいし大変だなあ、と他人事のように考えていると、隣から「大丈夫、すぐにこのメンツでは手に負えなくなって、うえださんにもお呼びがかかりますよ」との声。ううっ、そんな召集令状は欲しくないぞ。
午後からは後輩A関連+αの会議。こまごまとした課題があり、こまごまとしたアドバイスなどをする。後輩Aもそれなりにがんばってはいるようだが、なかなか一人立ちはむずかしいようだなあ。考えてみれば、こっちのテーマも後輩Aの手に負えなくなって私が引っ張り込まれる可能性はあるわけだ。ううっ、そんな召集令状も欲しくないなあ。
11月1日(月) ライター
朝から雨が降ったりやんだり。昼前にはかなり雨足が強くなったが、夕方、帰るころにはあがっていた。
帰宅時、駅の喫煙コーナーに寄った。煙草をくわえてライターで火をつけようとしたのだが、火花が散るばかりで火はつかない。ガスはまだ十分入っているというのに。繰り返すこと十数回、やっぱり火はつかない。
そんな風に私が悪戦苦闘していると、突然横から「どうぞ」との言葉とともにライターが差し出された。二十代半ばほどの男性が笑顔を浮かべている。さっきまで少し離れたベンチに座っていたようだが、見るに見かねてわざわざここまで来てくれたのだ。ううっ、ありがとうございます。お礼を言って火を借りた。
そんなわけで、今日はちょっといい気分。
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